「ある日突然上司に呼ばれてリストラを告げられた…」
「業績が伸び悩んでいるのは知っていたが、部署ごと無くなってしまった…」
リストラはニュースの中の世界だけだと思っている人もいるかも知れませんが、大企業でなければニュースにならないなだけで、中小企業では日常的によくある話です。
私の周りでも30代でリストラ宣告された人物がいます。ある日突然、上司から辞めてほしいと言われたそうです。
会社と揉めることも出来ましたが、それよりも会社に必要ないと思われたことがショックで、それから1ヵ月ほどして彼女は辞めていきました。
その時の会社は50人規模くらいの会社でしたが、毎年2~3人はそのように首になってく人がいました。リストラは40代、50代のものというイメージは有りましたが、私の会社でリストラされたのは全員年齢は30代でした。
私が務めていた会社は、ウェブ制作会社で、多少ブラックですがそこまで経営状態が厳しいわけではなかったと思います。同業他社でももっと経営が厳しい会社はたくさんありました。ということは、ニュースにならないだけで、かなりの数の人間がリストラにあってただろうと予想できます。
最近は連絡をとっていないのでわかりませんが、30代でリストラされた彼女はなかなか再就職先が見つからず、苦労していたと聞きました。
突然リストラされても生きていかなければなりません。失業保険があると言っても、給与の水準よりはかなり落ちますし、期間限定です。しっかりと対策をしなければ生活することも出来なくなってしまいます。
そうならないためにも、「30代の人がリストラされてしまった場合どうするべきか?」ということと、「今後自分がリストラされるかも知れないことを踏まえてどういう対策をしていくべきか?」ということについて伝えていきたいと思います。
目次
リストラや倒産は突然やってくる
終身雇用が当たり前だった時代とは大きく変わり、一つの会社で生涯勤め上げるということは珍しい時代になりました。
グローバル化の影響で、ビジネスのトレンドは日々激しく変化し、それに合わせて会社の部署も新しく出来ては消えていくということを繰り返しています。
部署だけでなく、支店が丸ごとなくなったりということも日常的に起こっています。企業は生き残ろうと必死に頑張っていますが、それでも流れについていけなかった企業は潰れていきます。
そんな時代では、今の会社がいつまであるのか、予想することすら難しいと言えます。
来年には会社ごとなくなり、職を失っている可能性だって普通にあるのです。さらに、将来の事を考えると、AIの発達などによって失業する人が増えていくことも予想されます。
「自分は大丈夫!」と思っているような方もいるかもしれませんが、銀行や大企業が倒産する時代です。しっかりと対策をしておく必要があるでしょう。
30代でもリストラされる時代
私の会社の件でもお話したとおり、40代・50代のものというイメージが強かったですが、30代でも全然リストラはありえます。
知人もまさか自分がリストラされるとは思っていなかったため、精神的にも傷ついき再就職には思ったより時間がかかっているようでした。
30代だから大丈夫と思っている人は、現状を認識し、自分もリストラされるかもしれないという危機感をもってこの記事を読んでいただけたらと思います。
リストラされたらするべきことまとめ
気持ちを切り替えましょう
すでにリストラされてしまっている人の場合は、今失意のどん底にいるかも知れません。会社からクビを宣告されるということは、かなりショックな出来事であり、なかなか元気に活動する気にならないでしょう。
ですがどうか自分を責めずにもう一度元気に立ち上がってほしいと願います。
リストラの主な原因は会社の経営難や、重大な就業規則違反であることがほとんどです。就業規則違反を繰り返していたのであればリストラも納得せざるを得ないですが、会社の経営難でのリストラに関しては会社の責任です。
あなたの能力が足りないとか、性格に問題あるというよりは、とにかく誰かを首にしたくて運悪くあなたが選ばれてしまっただけです。
あなたは貧乏くじを引いてしまっただけ。「運が悪いでは納得出来ない!」と怒りを感じるかもしれませんが、人生は得てして理不尽なものです。
「そんなふうに社員を粗末に扱う会社から避難できてよかった!」
とポジティブにとらえて、そんな会社のことは忘れてさっさと次に進みましょう。
すぐに転職活動を始めましょう
会社都合で退職の場合は失業保険がすぐに支給されるので、ちょっと休もうかなと思ってる方もいるかも知れません。
ですが、長期の休暇を取るのはあまりおすすめしません。
人間は自分が思っているよりも怠惰な生き物です。一回何もしないことが癖になると、何をするにもめんどくさくなり、社会復帰がどんどん遅くなっていきます。
休み期間は1週間程度までにとどめ、なるべく早く転職活動をするようにしましょう。
そういう私は、恥ずかしながら半年以上休んでしまったことがあります。
初めは「1ヶ月はゆっくりしよう!」と軽く思っていた程度だったんですが、どんどん何もする気力がなくなり、気がつけば半年ほど過ぎていました。
半年も休んでいると、びっくりするほど精神が堕落しており、朝起きることすらできないダメ人間になっていました。お金がつきそうになって、ようやく重い腰を上げることが出来ましたが、社会復帰が大分遅くなりました。
しかも再就職しようとしても、半年間何もしていないというのがネックとなり、審査が通りづらくなりました。
長く休んでもいいことはありません。
期間を決めて1週間なら1週間しっかりと休んだら、すぐに行動を開始しましょう。
自分にとって何が重要か考えてみる
再就職の活動をする前に行ってほしいのが、自分を見つめ直す作業です。
今まで数年働いてきて、「なにが一番楽しかったのか?」「自分が仕事に対して望んでいることはなんなのか?」一度じっくり考えてみましょう。
お金の高い仕事につきたいのか、人間関係の良い仕事に付きたいのか、やりがいがあれば給与は低くてもよいのか?今一度、自分にとって仕事に何を求めているのかはっきりさせるのです。
「自己分析 + 転職」などで検索するといろんなツールも出てきますのでそれらを活用するのが良いでしょう。
私が何をしていきたいのか考えた時は、
「1人で仕事を思い通りに進めてお金を稼ぎたい」
という思いと
「孤独なのは嫌だ」
と相反する思いが両方強かったので、ダブルワークという道を選びました。
社員として会社で7~8時間働き、空いた時間を自分の仕事に使って収入を得ています。収入源が複数あることで生活が安定しますし、孤独にもなりません。
その分働いている時間は長いかもしれませんが、ぼーっとしているより自分にあっています。
このような働き方だって出来ます。今はいろんな働き方が出来る時代です。自分がどうしたいのか?考えて見る時間を取りましょう。
30代はちょっと転職が厳しくなるが、まだまだ行ける
30代で転職活動をすると、やはり即戦力を求められます。
未経験でどこでもいけた20代とは違い、ハードルが上がっているのは事実です。30代にはバリバリと社員を引っ張っていけるようなリーダーを担ってもらいたいと考えている企業が多いです。
ですので、今までの経験を活かせるような職種を選ぶのが、一番スムーズに転職先を見つけることに繋がるでしょう。
30代から未経験の業界に行くのはある程度厳しい、ということを認識する必要があります。
とはいえまったくもって無理というわけでもありません。
現在は人手不足が叫ばれており、新卒を1から育てる余裕もないので、ある程度社会経験のある人なら未経験でも…という会社は増えてきています。
未経験である分、給料が下がることや、新しくいろんな事を覚えていくという覚悟は必要ですが、探せば数年前よりは見つけやすくなっているかと思います。
実際、私も面接官をしていたときがありますが、求人を出しても経験者が来ることが減ってきており、しっかりとしたマナーさえあれば30代未経験でも採用となるケースはありました。
来るか来ないかわからない経験者より、常識ある未経験者を採用したほうが早くて確実と考えるようになりました。
30代なら転職活動は1人でやらない
30代をすぎると体力が衰えてきたりフットワークが重くなってきてしまいますよね。しかも責任あるポジションにいると、残業などでなかなか再就職先を探す時間も取れません。
ですので、最近では転職を支援してくれる「転職エージェント」を使って転職というのが主流になってきています。
私の周りの評判もよく、「どうやってそんな職場みつけたの?」というような待遇の良い職場にいる知人は、転職エージェントを使っていることが多いです。
転職エージェントとは、転職の相談や、求人紹介、面接の日時のセッティング、給与の交渉など転職に必要なサポートをしてくれるサービスです。
自分1人の力では、転職先の昇給額や昇給の頻度などを知ることは出来ません。その点、転職エージェントであれば、しっかりとある程度の内情を知っているし、聞きたいことがあれば代わりに聞いてくれますので、入った後に後悔するようなことは少なくて済みます。
また、煩わしいアポを取ったり、転職先がブラックかどうか調べるなどの作業から開放されて、代わりに転職のプロがセッティングからサポートまで行ってくれます。非公開求人があったり、企業の内情に詳しかったりするので、あなたが望む仕事につける確率が大幅に上がります。
しかも転職エージェントの費用は、採用した企業が払う仕組みです。転職希望者は完全に無料で使うことが出来ます。無料なので、利用することにリスクはありません。どんどん使ったほうが良いでしょう。
いくつかサービスが有るのですが、基本的に超大手のリクルートエージェントとマイナビエージェントに登録しておけば間違いありません。
IT系に行きたい人は、ITに特化したワークポートにも登録してみましょう。
定番の転職エージェント
運良くリストラされていない人でも、これからの突然のリストラに備える
今の時代、一つの会社でずっと働いていけるような時代ではありません。もちろん、そういう大企業も中にはあるのでしょうが、それはほんの一握りの大企業の話です。
倒産やリストラというのはいつ来るかわかりません。そうなる前に、自分がいつでも転職出来るように備えておくことが大切です。
誰も助けてはくれない
あなたが突然失業しても誰も助けてはくれません。助けてあげたくてもあなたがそうであるように、周りの人も自分のことで精一杯なのです。
周りの友人が失業しても、再就職先を準備したり、生活費の面倒をみてあげれられないでしょう。新卒で就職してずっと働いてきたような人ですと、失業してみて初めて生きていくことの厳しさを知ることになるかもしれません。
今の会社がすごい気にっているから転職なんて考えられない、と思うような人もいるかもしれませが、どんなにいい会社でも会社が倒産するとなれば、当然社員をリストラします。
会社が倒産して全員が路頭に迷うか、何人かを犠牲にして会社を残すか、という決断を迫られてたら、後者を選ぶのが経営者の判断です。
親が大金持ちだというのなら話は別ですが、そうでないのなら、いつか来るかもしれない、リストラや倒産に向けて準備をしておくことが大切です。
自分の市場価値を知っておく
転職をいつするかはおいといて、自分の市場価値を知っておくことは大切です。
今転職活動したらどれくらいの会社にいけて、どれくらいの給与がもらえるのか?それを把握することで、自分はどこを伸ばせばいいのか?ということや、今の会社の給与は適正ななのか?ということが見えてきます。
そういうことを日頃から知っておけば、今の会社がたとえ倒産したり、業績が悪化してリストラされてとしても、すぐに転職をすることが出来ます。
自分の市場価値を知るには?
市場価値を調べる「ミイダス」というサービスもあります。
自分の適正な年収と、採用確率の高い企業数などを知ることが出来ます。無料で簡単に使えるし自分を見つめ直す事もできるので試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
リストラは決して他人ごとではありません。
「まさか自分が…」
そういう風に語る人は少なくありません。ある日突然、肩を叩かれるのがリストラです。
世の中は厳しいですが、そこで落ち込んでいても何も解決しません。前に進むしか無いのです。
そうなった時にスムーズに転職できるように、今からしっかり準備をしておくことが大切です。
しっかりと準備をして、自分の身は自分で守っていきましょう。