「手取り17万円でどうやって生活すればいいの?」
「こんなに頑張って働いているのに、給与が全然上がらない…」
給与に関して悩んでいる女性は多いようです。
女性が社会で働くことが当たり前になりましたが、まだまだ女性の給与は低い水準にあります。データによると女性の給与の平均は男性の半分ほどのようです。(※参照:「平成28年分民間給与実態統計調査」)
月収でいうと手取り15万程度です。1人暮らしで手取り20万円切ると生活するだけで精一杯で、将来への貯蓄や老後の資金を貯めることもままなりません。
また、最近では結婚しない人も増えていますよね。男女ともに1人で生きていく人が増えている傾向にありますが、給与に2倍のも違いがあると、女性の生活のほうが男性に比べて厳しいものとなってしまいます。
なぜこのような、女性の給与の水準が低いという事態が起こっているのでしょうか。また、女性が給与をあげていくためにはどうすればよいのでしょうか?
目次
女性の給与は男性の半分?
平均を見てみると男女で給与に大きな差はあります。「平成28年分民間給与実態統計調査」によると平成28年度の男女別の給与は以下のようになっています。
- 男性…521万円
- 女性…279万円
残念ながら現在の日本では男女で給与のに大きな差があることがわかります。
年収279万円というと、月給19万円程度となり税金や社会保険が引かれれば手取り15万程度になります。
15万円では1人暮らしするには非常に厳しいと言えます。ワンルームの平均家賃が7万前後の東京では、残り8万円。かなり切り詰めて生活しても生活するだけでやっとで、貯蓄などは難しいでしょう。
3割の女性は昇給していない
「うちの会社は女性が昇給しないんだけど…」
という信じられない意見を聞くことがあります。ですが、アラサー女性を対象にした調査によると、約30%の人が初任給から給与が上がっていないと答えているそうです。
- 上がった……63.08%
- 下がった……5.37%
- 変わらない……25.23%
- その他……6.32%
参照:「初任給から昇給しているアラサー女性63% いくら上がった?」
働けば昇給していくものというイメージがありましたが、3割の人は給与が変わらなかったり逆に下がったりしていますね。
今の日本は男女とも昇給しずらい時代ですが、女性のほうがより厳しい環境にあることが多いと言えそうです。
女性の給与が上がらない原因
なぜ、女性の給与は男性の半分程度の水準で昇給も少ないのでしょうか?
女性は非正規雇用が多いので平均額が低い
女性の平均給与が低いのは、非正規雇用の人数が男性よリ多いからです。パートやアルバイト、派遣社員で働いている女性が男性より多く、女性全体の給与でみれば少なくなってしまうのです。
女性は結婚、出産などタイミングで会社を一度退職したり、休職したりするケースが多いです。
一度会社から離れても正社員にそのまま戻してくれるような会社だったら良いですが、そんな太っ腹な企業ばかりではありません。給与も新人と同じ水準で再スタートという会社もたくさんあります。
働く時間に関しても、子供を迎えにいったり、子供の看病などで急にお休みを貰わなければならないことも増えていきます。
そう考えると、正社員になって新人並の給与で働くより、時間にある程度融通がきくアルバイトやパートで働く方が、メリットが多いと感じる人が多数います。
そういう事情があり、女性は非正規雇用の割合が男性に比べて多い傾向があり、その結果平均給与を下げています。
役職者に就く女性が少ない
また、正社員の女性であっても男性よりも給与が低い傾向があります。
給与は役職につくことで、手当が増えどんどんあがっていきますが、この役職につく女性というのが男性に比べて少ない傾向があります。
厚生労働省の「平成29年度雇用均等基本調査」によると、課長以上の女性は8.9%となっており、ここ数年上昇傾向にあるものの、まだまだ圧倒的に数が少ないです。
課長以上の役職者が10人が集まれば、女性ば1人いるかどうかといったところです。女性の大多数が役職手当をもらうような役職に就いていないので、全体の給与も少ないという結果に繋がっているのです。
理由はいろいろありますが、結婚や出産でどうしても会社を一定期間抜けてしまう事が多いため、能力はあるのに昇進を逃しているケースや、会社がまだ女性の役職者ということに対して前例がなく未熟であることが原因としてあげられます。
また、そもそも女性は男性に比べて管理職に昇進したいと思う人の割合が少ないというデータもあります。
一般従業員の女性について、管理職ではない「役付きでなくてもよい」や「係長・主任」を合わせた割合が 7 割以上あるなど、女性の昇進希望は男性に比べて弱い状況である
参照:労働政策研究・研修機構「男女正社員のキャリアと両立支援に関する調査」2013年
管理職の昇進を望まない理由としては、「メリットがないまたは低い」「仕事と家庭の両立が困難になる」「周りに同性の管理職がいない」というものがあります。
役職につくことを女性自身が望んでいないということや、会社としてもまだまだ女性の役職者にたいして未熟であることが、女性の役職者が少ない理由と言えそうです。
専門職に就く女性が少ない
高年収である専門職に女性がまだまだ少ないというのが、女性が給与が低い原因の一つです。
平成22に年総務省が発表した国勢調査によると、専門職における女性の割合は以下のようになっています。
- 医師…19.5%
- 裁判官、 検察官、 弁護士…15.9%
- 弁理士、 司法書士…12.9%
- 歯科医師…21.8%
専門職の中でも高収入の医師に関してみてみると、半分どころか2割にも届いていませんね。数年前のデータですので上昇傾向にあるとは思いますが、かなり少ない割合といえます。
こういった職種に女性が少ないため全体の平均給与で低くなっています。今後どんどん男女比は均等になっていくとは思いますが、それまで数年はまだアンバランスな割合は続くでしょう。
昇給がしづらい時代
女性に限った話ではありませんが、どんな職種においても今は昇給自体が難しい時代となりました。昔は言われたことをやっているだけで昇給していた時代有りましたが、今はそれでは昇給しません。
正社員のなかでも給与が上がるのは管理職に就いたような人たちばかりで、一般社員は何年も昇給がなかったり、あっても1000円~3000円程度だったりすることは珍しいことではありません。
グローバル化が進んでいく中で、世界と勝負していくためにはそれくらい人件費を抑えないと勝てないという状況もあります。
そんな現状のなかで昇給していくには、積極的に役職に就くか、長期間在籍するしかありませんが、どちらも女性にとって結婚・出産・子育てがある以上難しいと言えるでしょう。
女性が収入を上げる方法
女性がなぜ給与が低いか分かっていただけたかと思いますが、そのような現実を踏まえた上で、どうすれば収入を増やしていくことが出来るでしょうか。
在宅で副業を行う
在宅で出来る仕事が最近増えてきていますよね。子育てをしながらでも家で出来る仕事を積極的に行うことで、給与を上げることが出来ます。
まとまった時間は取れなくても、空いた時間というのはちょこちょこ出来ると思います。そういった時間で正社員は無理でも在宅での仕事なら進めていくことが出来ます。
在宅のいいところは、通勤時間がないので、ちょっとした空き時間で出来てしまう点です。パートをやりながら、家の空いた時間で副業を行うとか、正社員で働ける人は土日に副業を行うとかいろいろな方法があります。
副業禁止の会社があるかもしれませんが、政府が働き方改革として副業・兼業を促進していく方針をだしていますし、会社に従業員のプライベートを制限するような権利はありません。
本業一本で生活していくことが保証されていている時代ではないので、積極的に副業を行っていくことは、リスク分散という面でも有効です。
現在はクラウドソーシングやネットの発達により、簡単に自宅で出来る副業を見つけることが出来ます。
例えば未経験で出来る例としては、ランサーズというクラウドソーシングサービスではライターの仕事が常にたくさんあります。5000文字の文書を書いて3000円~といった仕事ならすぐに見つけることができます。
ライティング経験がなくても受け付けている仕事もあるので、毎月5万程度であれば簡単に収入を増やすことが出来るでしょう。デザイン経験がある方は、ロゴデザインを請け負ったり、名刺やサイトのデザインという仕事もあります。
いずれも活発に新規の仕事があるのでおすすめの方法です。
資格・スキルをとる
収入があがる人というのは常に自分の成長のために自己投資をしている傾向があります。読書をしていたり、習い事をすることで自分の知識やスキルをあげ、それを収入アップのために活かしています。
自分のスキルを上げることで給与アップにつなげていきましょう。おすすめのスキルとしては以下のようなものがあります。
英語
英語のマスターに要する時間は大体3000時間と言われているのでかなりの労力を必要とします。毎日2時間英語の勉強をしたとして、1500日かかります。約4年という途方もない期間です。
ですがマスターすれば転職先に困らないのはもちろん、給与も一気にあがることが期待できますし、プライベートにおいても海外旅行を存分に楽しめたり、友人の幅が広げていくことも出来ます。
子育て中でも2時間くらいは時間をとれるのではないでしょうか?スキマ時間を使って少しずつスキルアップすることで給与の単価をあげることが出来るので地道に努力出来る人にはおすすめです。
ITパスポート
今後、ITの知識はますます必要になっていきます。そんな将来を見据えて知識を身に着けたいならITパスポートがおすすめです。
この資格はIT業界で働いていればある程度知っている知識ですので、1ヶ月~くらいで資格取得を目指せます。知らない人でも2ヶ月くらいあれば狙えるのではないでしょうか。
ただし、あくまでこれは基礎ということであり、ITの知識の勉強にはなりますが、この資格があるからと言って就職が有利になるということはありません。。
就職に有利にしたいのであれば、ITパスポートを取得した後、基本情報技術者などのより上位の資格を狙っていく必要があります。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
ビジネスソフトのスキルを伸ばしたいならMOSがおすすめです。もっていると一定のスキルの証明になります。
特に派遣や事務職などは自分のアピールの仕方が難しいですが、この資格なら一発です。
また、この資格を持っていることで資格手当として給与があがある会社もありますので一度確認してみてはいかがでしょうか、
その他
その他にも、不動産関係の職に付きたいなら宅地建物取引士、経理系の職種に付きたいのであれば、「簿記」などいろいろな資格・スキルがあります。
自分の職種に有利なものを優先して身につけるようにしていきましょう。給与のアップにつながりやすいです。
資格ではありませんが、プログラムやWEBデザインの需要もますます増えてきていますよね。そういった関係の知識が身に着けたいのであれば、ドットインストールのような無料で勉強できるサイトもあります。
重要なことは、常に学ばなければいけないことはたくさんあるので、自分にとっていま一番何を重要するべきかを考えることです。
あれもこれもは出来ません。給与をあげたいのなら、給与に直結する資格に集中し最短距離でその資格を取りましょう。
転職しましょう
昇給が難しくなった今、同じ会社にいながら給与を劇的に上げるのはかなりむずかしいででしょう。
2万、3万レベルで給与をあげたいと思っているなら転職するのがおすすめです。年収が低い場所で頑張って月3,000円を勝ち取るより、転職してプラス3万円を目指したほうが圧倒的に早いです。
しっかりと女性社員の事を考え、給与体制や評価制度がしっかりしている会社はたくさんあります。そのような優良な会社への転職をなるべく早い段階ですることが、給与をあげるためには効果的な決断といえるでしょう。
まずは早めにサイトに登録だけでもしておく
「いますぐに転職は…」
と考える方もいると思いますが、なるべく早い段階で転職サイトに登録だけでもしておくほうが良いです。転職するかしないか決まっていなくても転職サイトに登録しておいた方が良いことがたくさんあります。例えば
- 自分の市場価値を知ることが出来、自信がもてる
- いざ、転職となったときのイメージが掴める
- 転職出来るという気持ちから、今の仕事に対して余裕がもてる
などです。
ちなみに「仕事を辞めてから転職活動を始めればいいや」という考えはかなり危険なので辞めておくべきです。給与のない期間は自分を想像以上に焦らせ、中途半端な転職先になってしまいます。
余裕のない状態での判断はだいたいうまく行きません。「仕事をしながら転職活動も同時に行う」というスタンスが一番賢いといえるでしょう。
どうやって優良会社をみつけるか?
どうやって給与があがる優良会社をみつければ良いのでしょうか。転職先の内情をよく知り、年収の交渉までを行ってくれる「転職エージェント」というサービスを使うのがいい方法です。
転職エージェントとは、転職の相談や、求人紹介、面接の日時のセッティング、給与の交渉など転職に必要なサポートをしてくれるサービスです。
自分1人の力では、転職先の昇給額や昇給の頻度などを知ることは出来ません。その点、転職エージェントであれば、しっかりとある程度の内情を知っているし、聞きたいことがあれば代わりに聞いてくれますので、入った後に後悔するようなことは少なくて済みます。
また、煩わしいアポを取ったり、転職先がブラックかどうか調べるなどの作業から開放されて、代わりに転職のプロがセッティングからサポートまで行ってくれます。非公開求人があったり、企業の内情に詳しかったりするので、あなたが望む仕事につける確率が大幅に上がります。
しかも転職エージェントの費用は、採用した企業が払う仕組みです。転職希望者は完全に無料で使うことが出来ます。無料なので、利用することにリスクはありません。どんどん使ったほうが良いでしょう。
いくつかサービスが有るのですが、基本的に超大手のリクルートエージェントとマイナビエージェントに登録しておけば間違いありません。
IT系に行きたい人は、ITに特化したワークポートにも登録してみましょう。
定番の転職エージェント
まとめ
今の時代昇給が厳しいのは事実ですが、逆にネットが広がった今の時代だからこそ、転職や副業が簡単にでき月収5万アップくらいなら簡単にできるようになりました。
確実に給与をあげたいのであれば副業か転職をするべきです。
最近の会社の中には、働き方を考えている企業もあり、正社員でも在宅でOKというような会社も出てきました。
自分でそういう会社を見つけるのは大変ですが、転職エージェントに相談し、そのような事情を伝えれば見つけてもらえるので活用してみて下さい。