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心と身体の健康

35歳、自律神経失調症とパニック障害になる。絶望から症状が改善するまでにした10個くらいのこと

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この記事に書いてあることはあくまでの僕の体験談です。医者や専門家ではありませんので、参考程度にしていただき判断する際は自己責任でお願いいたします。

また、実際に自分には効果があったものでも、人によっては全く効果がないこともあります。できれば1人の意見だけでなく、他の本からの情報や、病院で受診するなどして、自分にあった判断をしていただければと思います。

それは突然起こりました。初めて心から死ぬことについて考えさせられた衝撃的な出来事でした。

当時、モンハンワールドというゲームにはまっていました。フリーランスで仕事をしていたので比較的時間を自由に使える立場だったということもあり、ソフトを買ってからの数週間はゲーム三昧の生活をしていました。

そんなにゲームを長時間やるタイプではないのですが、その頃仕事が上手くいっておらず慢性的にストレスが溜まっていたので、現実逃避がしたくてゲームに逃げていたのだと思います。

このまま死んでしまうのではないか?

その日もいつものように昼すぎに起きて、飯も食わずぶっ通しでゲームをして、夜中の2時をむかえたころ、急に自分の体に異変が起きました。

頭がもわーとしてきて何も考えられなくるような感覚に見舞われました。だんだん視界が狭まっていき、息苦しくなり、意識を失ういそうになりました。同時に動悸にも襲われ、手足には冷や汗をかいていました

「このまま死んでしまうのではないか?」

直観的にそう思いました。

初めての症状だったので原因は分かりませんが、脳の血管になにか異常が起こったとかいうような、命に係わるトラブルが自分の体に起きていると感じました!

「やばい!やばい!やばい!死にたくない!死にたくない!」

初めて死というものを感じて、怖くて不安でパニック状態だったと思います。

脳の病気だったとしたら体を動かすと悪化するかもしれないと思ったので、なるべく体を動かさないようにゆっくりiphoneに手を伸ばし119番に電話して、人生で初めて救急車を呼びました。

ゲームのやりすぎによる眩暈(めまい)と診断される

救急車が来てから病院に着くまでは、何度か気を失うような症状に襲われましたが、救急隊員と軽く会話をしているうちに症状が治まり、病院につく頃には大分落ち着き普通に歩けるくらいまでになっていました。

診察室に到着後、一通り症状を説明し軽い検査を受けました。医師は少し考えたあとこう告げてきました。

「ゲームのやりすぎによる眩暈(めまい)だと思います」

え?

「ずーと画面みてると気持ち悪くなる方って結構いるんですよ」

正直ピンときませんでした。「眩暈ってこんなに気分が悪くなったり、死の恐怖を感じるものだろうか…」そう感じていると、納得していないのを察したのか

「眩暈にもいろんな症状があります。症状を聞く限り眩暈だと思われます。」

と畳み掛けてきました。

「一応MRIとることもできますが、お金もかかりますし必要ないかと思います。」

と言われました。実際病院につく頃には症状も治まっていて、元気なのに夜中に診察してもらっているのが申し訳なくなり

「なんかすいません…帰ります。」といって帰ることにしました。

少し納得できない気持ちはあったけど、少なくても急を要する脳の病とかではないらしいというのが分かり、少しスッキリした気分になりその日は帰って寝ることにしました。

自分がおかしくなったことに気づく

翌日ゲームをしていると同じ症状が起きました。

症状がでるのはどういうことかを一言で言うと「死んでしまうという圧倒的な恐怖」です。

眩暈がぐわーっと来て、視界が狭まり、意識が遠のきます。同時に動機に襲われ、手足に冷や汗をかきます。そしてその際、強い恐怖感と絶望感に襲われます。症状が出ている間は、何も悲しいことは起きていなくても、ものすごく絶望した気持ちになります。その症状が出ている間は何かを冷静に判断することはできず、ものすごく不安で悲しくて怖いという、今までに味わったことのない精神状態でした。

そして、昨日診断で頭の血管の異常ではないといわれているのに、「血管が破れて死ぬんじゃないか」とか「心臓が動いていないのではないか」と感じ、実際に自分の胸に手をあてて心臓が動いているか確認したりしていました。

すぐにゲームを消し、窓を開けて空気を入れ替えて、呼吸を整えつつ

「大丈夫!大丈夫!頭の血管に異常はない!心臓は動いている!ただの目眩!」

と言い聞かしながら症状が治まるのを待ち続けました。

そうしていると10分~20分で症状は治まりました。

ですが2時間後また同じ症状に襲われました。

そしてその日だけでなく、次の日もまた次の日も毎日襲ってくるようになりました。そうなって初めて自分がなにかおかしくなっていることに気づきました

あらゆることが出来なくなっていく

症状が毎日でるようになると、いろんなことが出来なくなっていきました。

いつ症状がでるかわからないので、友達と会うのも怖くなっていくし、好きだったお酒もちょっと飲んだだけで心臓がバクバクして症状が出るので怖くて飲めなくなりました。

好きだったコーヒーも、心臓がバクバクするので飲めなくなりました。

ご飯を作ろうと思っても、包丁を見ると死を連想してしまうので、料理ができなくなりました。

夜、ベッドに入るとこのまま死ぬのではないかと不安になり、朝まで寝れない日が続きました。

心臓が止まっているのではないか不安になるので夜中に何度も確認していました。

黙って家にいると恐怖感に襲われるのでとにかく近所を歩き周りました。動いていると少し気が楽になるからです。

雨の日など外に出れない日は家で足踏みをして気を紛らわせていました。

自律神経失調症とパニック障害の併発?

これらは1週間くらいで出来なくなったことです。このままではどんどん何も出来なくなっていくと考え、自分の症状を調べまくることにしました。

「医者はゲームのやりすぎによる眩暈といっていたがどうもおかしい。動悸や手足の冷や汗、精神状態の異常について説明がつかない。」

そういう気持ちで自分の症状について調べていくとこれじゃないかというものを見つけました。

それは「自律神経失調症」です。

自律神経失調症というのは、生活リズムの乱れ、過度なストレスによって引き起こされる症状です。下記のような症状があるとされます。

  1. 動悸
  2. 息が詰まる
  3. 頭痛
  4. 眩暈
  5. 多汗
  6. 冷え
  7. 落ち込み・不安・情緒不安定

まさに自分のことだと思いすした。症状もあっているし、原因も生活習慣の乱れやストレスというのも当てはまります。昼に起きて飯も食わずにゲーム三昧、気づいたら1か月で5㎏程ほど痩せるほどに生活習慣が乱れていました。

ちなみに、自律神経失調症は正式な病名ではありません

自律神経失調症と言いましたが、これは正式な病名ではないそうです。自律神経が乱れていると体に起こる症状をまとめてこのように呼んでいるようで、しっかりと分析してもらうと「うつ」「不安障害」などと診断されることが多いとのことです。

自律神経失調症という病名は、医学的には正式な病名ではありません。なぜなら、自律神経の乱れが関係していそうな症状が現れているだけで、検査値で自律神経の失調が確認できるわけではなく、また、原因を専門的に分析すれば、軽症のうつ、神経症、不安障害などの病名をつけることも可能だからです(本当に自律神経が障害されて起きる場合もありますが、そう多くはありません)。

参照:自律神経失調症 - 日本臨床内科医会(http://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf)

パニック障害の併発

そして、死の恐怖からパニック症も合わせて発症していたと思います。パニック障害は下記のような症状です。

 パニック障害とは、ある日突然、動悸や呼吸困難などの発作が起こり(パニック発作)、その発作が何度も繰り返される病気のこと。心臓がドキドキしたり、息が苦しくなり、「死ぬのではないか」という恐怖を感じます。発作自体は10~30分ほどで治まりますが、発作がないときも、「あの苦しい発作がまた起きるのではないか」という不安にさいなまれるようになり、その不安がまた新たな発作を引き起こす、という悪循環に陥ってしまいます。

参照「パニック障害(http://www.fuanclinic.com/byouki/body4_2.htm)」

まさに自分に当てはまる症状です。

つまり私は、生活習慣が乱れまくっていたのと、仕事が上手くいっていないストレスから自律神経失調症になってしまい、そしてその時の強烈な恐怖感からパニック障害を患ってしまったのではないかと考えました。

病院行く前に生活を見直してみた

参考にしたサイトでは病院にいくことがすすめられていましたが、診察を受けたらおそらく抗うつ薬が処方され、それを半年間ほど飲むことになるだろうということでした。

この症状は治したいけど半年間薬飲み続けるのは気が重いと感じました。

それならネットにいろんな対処法が溢れているのだから、まずそれを試してみて全然よくならなかったら病院に行こうと考えました。

改善するためにしたこと

何か良いという情報を見つけたらそれを試し、よかったら継続し、だめだったら別のものを試すというふうな生活をして、少しずつ生活習慣を変えてきました。

毎日感じている苦痛が少しでも軽減出来るならという藁にもすがる思いで必死だったと思います。

個人的に効果があったものを紹介します。

必ずやったほうが良いと感じたもの

筋トレ

筋トレは不安という感情と密接な関係があります。2017年のGordonの研究によると、筋トレは不安障害の患者の不安を改善することが示されたそうです。

レジスタンストレーニングは、健常人の不安を大幅に改善させるとともに不安障害などの患者の不安を改善することが示されました。

参照:「筋トレが不安を解消するエビデンス」https://www.rehabilimemo.com/entry/2017/09/04/213212

症状がひどいときは筋トレは無理でしたが、落ち着いているときに筋トレをするようにしました。最初は家でできる腕立て伏せやスクワットなどからはじめ、今ではジムで週に5回マシンを使って筋トレをしています。

筋トレをしたあとは不安感がなくなり、視界がぱっと開けるような感覚がしました。それまでグレーなフィルター越しに見ていた世界が明るくなり、テンションも上がるような気がしました。

有酸素運動

有酸素運動がパニック障害に有効であることは、本能的に分かっていた気がします。

症状が出たときは黙って家にいるとだめになってしまいそうで、毎日近所を歩き回っていました。そうすることで症状が緩和することがなんとなく分かっていたからです。

ちゃんと調べてみると、やはり有酸素運動にはパニック障害を改善する働きがあるとされていました。

パニック障害の症状は運動をしなかった患者さんよりも良くなりました。別の研究では、ランニングを10週間した人は何もしなかった人より不安・抑うつ症状が改善しました。このようなことから、

規則正しい持続的な有酸素運動はパニック障害症状の改善に有効だけでなく、体力を回復させ疲労しにくくする作用があります。

参照:パニック障害の療養(http://www.fuanclinic.com/p_plaza/vol_45a.htm)

最初はウォーキングする程度でしたが、徐々に負荷をあげジョギングをしたり、自転車で出かけるようにしました。今では1日20km程度自転車にのっています。

運動と不安な感情との関係については、「脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方 」も参考になりました。運動することの大切がわかり、運動するモチベーションを与えてくれました。買わなくても、症状が改善したというレビューを読んでいるだけで勇気を与えてくれると思います。

毎日ヨガを行う

ヨガの腹式呼吸が気分を落ち着かせ、セロトニンの分泌を促してくれます。また首が凝っていると自律神経が乱れるため、ヨガで体のこりを取ることで症状の改善が期待できます

セロトニンとパニック障害の関係

セロトニンが上手く分泌できていないと、ノルアドレナリンという不安を感じる物質の量をコントロールできなくなり、強い不安を感じてしまうと考えられています。

僕はこの動画の前半5分くらいを毎日行っています。ホントは全部やるのがいいのでしょうが首に効果がありそうな前半だけに絞っています。

やれたらやったほうが良いと思うこと

その他にやったことは下記のようなものがあります。これら1つ1つどれくらい効果があったのか調べようがありませんが、トータルで考えるとかなり健康的で元気になったと思います。

  • 禁煙
  • お酒を控える
  • 早寝早起き、3食しっかり食べる(生活習慣が乱れると自律神経が乱れる)
  • 葉酸を含むホウレンソウや、ビタミンB6を含むクルミ、腸を整えるヤクルトを毎日摂取
  • ローヤルゼリーを飲む
  • 瞑想
  • サウナ
  • 脳ドッグにいく。
  • 電気を消して寝る。つけて寝ると自律神経の乱れの原因となるらしい。

脳ドックについて

脳ドッグというのは、MRIで頭の検査をしてくれるものになるのですが、場所によりますが2万~3万でやれます。「脳ドッグ+地名」で調べるとたくさん出てくるので信用できそうな病院を選ぶだけです。僕は安くてしっかりしてそうなところをみつけて、2万円でやってもらいました。

少し高いなと感じましたが、これで安心出来ると考え思い切って受けました。脳梗塞、脳腫瘍、くも膜下出血の危険性、などいろいろ説明してもらいましたが、今の所、全く問題がなく健康だよと言ってもらい、その日はバカみたいですが嬉し泣きしました。

30代でも脳に異常ができることはあるそうなので、もし受けたことが無い方は一度受けてみるのをおすすめします。

現在の状況

こうしてやったことを書いてみると、いろんなことをしていますね。こんなに変えざるを得ないくらい追い詰められていたんだなと思います。

もうこの絶望から抜け出せないのかと思っていたし、友達と楽しく飲んだり遊んだり、将来結婚したり、仕事したりすることももう出来ないのかもしれないと思っていました。

ですが、私は1週間で手応えを感じ、3週間ほどでかなり症状が改善しました。

半年たったころには、ほとんど症状は出なくなりました。今だに生活習慣が乱れたらまた症状がでるんじゃないかという脅迫観念はありますが、普通に生活している分にはなんの問題も感じなくなりました。

1週間で手応えを感じる

生活の見直しをしてから1週間くらいで症状が出る回数が少し減ったと感じました。相変わらず毎日でますが、平常でいられる時間が増えてきたような気がします。

3週間でかなり改善

3週間たつと、ほとんど症状がでなくりました。たまーに「あ!来そう!」という感覚がありますが、そんな時は深呼吸をすると防ぐことができることもわかってきました。

この頃からジムに通い、マシンを使った筋トレをはじめました。

だんだんと不安感がなくなり、日常生活も普通に送れるようになりました。会社で8時間以上働くことも出来るようになりましたし、友達とも普通に飲めるようになしました。テレビも問題ありません。

半年で症状がでることはほとんどなくなりました

症状が出ることはほとんどなくなりました。お酒を飲みすぎて二日酔いの時に少し症状が出ることがあるくらいです。

ほとんど毎日筋トレや有酸素運動をし続けてきたので、まだまだですが、当時より精神的にも肉体的にも強くなってきたと感じています。

禁煙、節酒、早寝早起きなど、この時から身に付けた習慣は今でも全部続いていて、人間的にかなり変わったと感じています。健康的になり、考え方が前向きになりました。

治せる病気です

病院を受診したわけではないので、自分が何の病気だったのかはわかりませんが、ネットで調べる限り「自律神経失調症」と「パニック障害」だったのだと思います。

あれ以来、ゲームはやらなくなりました。どうしても初めて症状が出た時を思い出してしまうので、あまりやる気が起きません。

今は、ほとんど症状が出なくなりましたが、あの感覚、感情は二度と味わいたくないと強く思います。あの絶望感はなった人にしかわかりません。今苦しんでいる方がいたら、必ず症状は改善していくので希望をもって生活してほしいです。

私の場合は筋トレ、有酸素運動、ヨガを続けることでかなり改善することが出来ました。生活習慣を正したおかげで今の自分は病気になる前よりも強くなれたと思います

ネットや書籍を調べると色んな情報が出てきます。情報量が多くどれを信じたらいいのかわからなくなる時もると思います。ですが、自律神経失調症もパニック障害も「治せる病気」であると共通して書かれています

今つらい思いをしているかたも、必ず症状は改善するので信じて行動し続けてもらいたいです。

少しでも参考になることを祈っています。

追記

コメントで素晴らしい本を紹介していただきました。不安のメカニズムという本です。

なぜ自分がこのような状態になっているのか?どんな症状が出るのか?について詳しく書いてありました。あまりに当てはまりすぎてびっくりしました。そして、あらゆる症状を治すために、どのように向き合っていけば良いのか学ぶことができました。

今苦しんでいる方にきっと参考になると思います。

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